ゲームデザイン: 25/30
UI, 操作性: 23/30
演出,楽曲等: 19/20
ストーリー: 9/10
キャラクター: 10+/10
総合: 86+/100
(自分の嗜好に合わせて配点を変えた。今後はこちらの分配で点を付ける)
良かった点
・程よい難易度のローグライト要素(ゲームデザイン)
ランダムな強化パーツを使って性能を強化し、選択したステージと10階ごとのボスに挑み30階を目指す。結果がポイント換算され、後でアイテムにしたりプレイヤーそのもののパーマネント強化を行える。EDまでなら緩いが、その後のやりこみ(パーマネント強化or強化パーツほぼ禁止)はもう少し難しいので丁度いい塩梅だと思う。
・努力と報酬の逆提示(ゲームデザイン)
強化パーツを選んでからステージに入るので、既に強化された状態になっている。大抵は「この難易度のステージをクリアした→このアイテムが手に入った」の順だと思うが、逆になることでリスクリターンがより鮮明になっている。
・秀逸な演出や楽曲
半ば冗談ではあるが、個人的にスプラトゥーンはゲーム要素より音楽の方が大切だと思っているので、それに従えばこの作品は100点。
良くなかった点
・エンドコンテンツとしての物足りなさ(ゲームデザイン)
ステージがボス含め30面かつクリアルールが5つ、開始時に選択できる武器構成は11+パーマネントほぼ禁止の1つ、クリアタイムは30分かからないくらいなので、ややボリューム不足かもしれない。(それでも本体6500円+3000円でDLC2つなら妥当だし、ローグライト筆頭のいくつかのソフトが充実しすぎているのだが)
素人案としては、ボスを倒すとランダムで強化パーツがなくなったり、武器構成が変更になる99階ダンジョンがあったりしてもよかったと思う。せっかくパーマネント強化をしても披露するところがないのは残念。アップデートはないと思うが一応期待。
・UIの洗練されていない部分(UI)
*ゲーム開始時、必要が無くとも試し打ち場の1マップを経由しなければいけない
*その試し打ち場も強化パーツを適用できないのでいまいち用に足りていない
*パーマネント強化の一括有効/無効がない(全て強化したら解禁されるかも)
*ステージ名からステージを判別しづらい
*難易度表示があまり役に立っていない
・演出,楽曲の気になる点(演出,楽曲等)
おおよそ文句はないが、前作『オクト・エキスパンション』と比較するとやや最後の感動が弱い。というのも、前作はフェスで使用されていた曲のセルフアレンジが最後の戦闘で流れる、ゲームルールもフェスの形式を引用するという構造になっているのだが、今作にそういった構造はない。前作を知っている人は懐かしく感じるが今作からプレイした人にはよくわからないものになっているかもしれない。曲自体は素晴らしいがもう少し上手い方法もあったのではと思う。
・「すりみ連合」が不在(ストーリー)
不満というほどではないが、前作キャラの「テンタクルズ」をメインに据えたストーリーに対して、今作の新キャラ「すりみ連合」はチュートリアルを兼ねているソロプレイモード「ヒーローモード」でもいまいち存在感がなく、扱いの差を感じてしまう。
〇総括
「スプラトゥーンシリーズにはまともなソロプレイモードが無い」と言われ続けていたが、それを黙らせられるくらいには面白い。反面エンドコンテンツや何度も楽しめるゲームモードと呼ぶにはやや力不足。クリアをするとアナウンスされていなかった要素が追加されるので、初プレイではかなり驚く。小綺麗にまとまっているが、もっと特化したものがあってもよかったとも思うのでそこはやや残念。
値段には見合うのでスプラトゥーン3をプレイしている人は購入していいと思う。